香港の非中国籍の永住権保持者も、2024年7月10日から、港澳居民来往内地通行証(以下「回郷証」)を取得できるようになりました。これは、香港とマカオの住民が中国を訪問する際に生活やビジネスの面で役立ちます。
香港に住んでいても、中国(大陸)に行く際はビザが必要でした。中国籍の香港人は、回郷証を取得することで、例えば深センなどに気軽に遊びに行ったり、中国大陸側の親戚に会うことができます。今回、この回郷証が香港に永住している非中国籍にまで拡大されることとなりました。
香港の場合、7年の合法的な滞在で永住権が出ますので、永住権を持っている外国人は申請が可能となります。例えば,私は香港で永住権を持っているブラジル系の友人がいるのですが、その友人は中国大陸のビザを取るのは時間もかかるし、費用も高いので、今では電車で15分で着く深センにすら行ったことがないと言っていました。香港には619,568人の非中国籍が住んでいます。この方全てが永住者ではありませんが、非中国籍が一定数いることはご理解いただけるかと思います。思ったより少ない印象を持ちました。
通行証(回郷証)の申請手段

https://www.ctshk.com/pass/nrep/bookterms.jsp
から申請手続きを行う。香港内での手続きは香港中旅證件服務有限公司が行います。
上記を申請した上で、実際に香港中旅證件服務有限公司にて申請に出向きます。
主な必要書類は以下の通りです。詳細はhttps://www.ctshk.com/pass/nrep/bookterms.jspで確認してください。
- パスポート
- 香港ID(身分証)
- 移民局からのAccess to Information of Immigration Departmentという文書(申請すると、封書で届く。香港外にも届けてくれる)https://www.gov.hk/en/residents/immigration/records/onlineaccessinfo.htm
- 写真(香港中旅證件服務有限公司で撮影できます)カメラマンが撮ってくれる場合、大人は50香港ドルだったはずです。
通行証(回郷証)を取得するメリット

- 中国への往来が自由になる。
投資、親族訪問、ビジネス、旅行、セミナーなどを目的とした短期入境が可能になります。1回の滞在は90日まで。何度でも自由に往来可能。 - 中国側の入境手続き時に入国カードを書かなくてよい。
- 中国の高速鉄道に乗る際に自動改札を使うことができる。
などがあります。
すでに中国に住んでいる場合、通行証(回郷証)を取得することはできるのか
結論としては、やってみたのですが、できませんでした。
中国に住んでいる場合、通行証(回郷証)を取るメリットとしては、高速鉄道に乗る際に自動改札を使うことができることが魅力的かなと思ったのですが、
就労ビザか回郷証どちらかを選ばないといけないと申請時に言われてしまい、断念しました。回郷証では就労はできませんからね。
中国側の入境手続き時に入国カードを書かなくて良い、中国側での入境時に空港などでEchannelを使えば自動ゲートを使えるといったメリットは空港でEchannelを申請すれば、別に回郷証がなくても大丈夫です。