中国・深センで英語はどの程度通じるのか

深センで英語がどの程度通じるか
  • 深センとは英語でなんて発音するんだろうか
  • 深センで英語は通じるんだろうか

こういった疑問に答えます。日々、香港で生活して、深センに仕事で行ったりしていると日本の人から聞かれる質問です。

そもそも「シンセン」は中国や英語では通じません。

シンセンは日本の感じの読みに従った読み方なので、通じません。カタカナで書けば、「シェンジェン」ですね。

そういえば、昔、中国人と出身地について話した時に、浙江をジェージャン、広州をグアンジョーなどと発音され、一体どこの話をしているのかわからず、漢字を書いてもらって、ようやく理解できた経験がありました。

なお、英語の地名表記は、中国語のピンインに準拠していますので、英語を話す人にはこういった問題は発生しません。日本が漢字文化なので起こる、独特の違和感ですね。

深センで英語はどのくらい通じるのか

深センにある国際的な雰囲気のあるコワーキングスペース
世界を相手にビジネスしている会社も多い深センですが、英語が通じるところはまだ限定的

はじめて深センに来る人の中には、深センでは英語が通じるという期待を持っている人がいます。深センは香港に隣接していること、ITなど先端的な産業集積が行われているため、英語が結構通じるのでは?と淡い期待を持たれています。

でも、実際は通じませんね。

特に街中ではほとんど通じません。唯一の例外はスターバックス(中国名:星巴克咖啡)です。スターバックスは外国人慣れしている従業員が多いので、英語が通じます。

ビジネスで言えばVC、スタートアップの経営陣の人は英語の話す人の率が高い気がします。もちろん、高級ホテルなどでは通じます。ただ、若い人も含めて一般社員や買い物などでは、英語は日本程度にしか通じないといった状況です。

日本に先行する中国の英語教育

ただし、今後変わる可能性があります。中国では、英語は小学3年生から教えられており、日本より先行しています。また、留学や移民など英語学習のニーズは恒常的に日本より高く、街中に子供向けの英語学校が溢れています。

この世代が社会に出たときには状況は変わっている可能性があります。

深センの主要言語は英語ではありません。普通語(北京語)です

中国は超多言語国家です。上海人は上海語を話したがりますし、広東省の人は広東語を好んで話します。発音が全く違うため、普通語を知らなければ、中国人は中国人同士でもコミュニケーションを取ることができないのです。

そして、中国人の方言のこだわりはとても強いものがあります。深セン大学を訪ねたとき、「キャンパスでは普通語を使いましょう」というポスターが掲示されていたことがありました。これは地元の方言を使う人が多いことの裏返しでしょう。

ただ、深センは「移民の街」としての顔を持ちます。中国の各省から成功を夢見て、多くの若者が集ってできたのが深センという街です。そのような背景もあり、広東語を話す人が多い広東省にありながら、深センでは普通語(北京語)が共通言語として定着しています。

もし出張や会合などで通訳が必要な場合は、深センにも通訳の人がいます。イベントでおねがいしたことがあるので、ご連絡いただければ紹介する程度の事は可能です。